墾田永年私財法!

もう二ヶ月も前の話ですが、眠りの舞台は無事に幕が下りました。応援してくださった皆さま、ありがとうございます。そして今は次の舞台へ向けて迷走しながらも、今週末の本番に向けて走ったりしています。久しぶりに読み返している『おおきく振りかぶって』の中の「グラウンド整備なんてもんじゃねえ。ありゃ開墾だ」というセリフがなぜか頭に残るのは、多分今やらなければならないことは開墾だからだ。

一粒万倍日の「籾も蒔いてないのに実るわけがない」という友人の言葉、金言だな~

 

そうそう、久しぶりに『おおきく振りかぶって』を読み返したんです。

私が初めておお振りを読んだのは多分中3……? の頃で、新刊が出たらもう一度1巻から新刊まで順に読む、ということをしていたぐらいにはハマっていました。だから最初の数冊が漫画喫茶の蔵書みたいになってんのよ。

プロ野球を見るようになったきっかけもおお振りで(たまたま『メジャー』という作品も同時進行で見ていたのですがその話はまたの機会に)、ルールもほとんどおお振りで覚えました。フォースプレーすらおお振りで覚えました。おお振りは私にとっての野球の教科書でもあるのです。

 

思春期に読んだ作品を大人になってからもう一度読むのはとてもいい体験だ、というようなことをどこかで見かけたことがあります。

中学生高校生の頃なんてどのキャラがかっこいいとかかわいいとか、ちょっとした人物の心情程度しか考えていませんでしたが、今読むとまず「野球が分かる」。プレーの基本がいくらか分かるから、なぜそのキャラクターがそのコマにいるのかが分かる。戦略の解説が分かる。コミックス表紙の栄口逆シングルが嬉しい。

それだけでも面白いのですが、同年代だったキャラクター達が何歳も下になって「大人から見た高校生」になったのが一番大きな変化かなと思います。

パイプ椅子蹴るのヤベエし、返事が「あ!?」(大声)なのもヤベエし。阿部、君だよ。私が二十歳そこそこの頃に「いつの間にか成長物語の主人公が三橋じゃなくて阿部になってる……」とは思ったのですが、ほんまにこの子、野球メインじゃない人生無理じゃない? シニアで榛名と組まされた時にグレたんかと思ってたけど野球へのこだわりとか元々の性格もあったっぽいし(というかその性格故に榛名と組まされたんだろうな)、バッティングも伸びてるぽいので大学までは野球できるとしても、その後どうするんだろう。社会人野球ってどのレベルからやれるんだろう……

まあ野球バカなだけで賢くないわけではないので何とかするんでしょうけど、読んでてハラハラしちゃうね。もう年ね。

 

全然別角度ですが、長期連載で面白いなと思ったところが一つ、1巻ではケツバットとか自力金剛輪とかしてたのに、35巻では指導者のモラルの話が出てくるところ。作者の倫理観が更新されていることが分かると安心して読めます。

 

全巻買っても25000円だって! 電子版もおまけページ・カバー裏・見返し全収録ですよ~


 

栄口の逆シングル!

私、アニメのDVDとかも買ってるけど、単行本には30000円も払ってないんだ……と思うと不思議な感じ。36巻は今年度末とかそのあたり? その頃自分がどうなってるのか全く想像がつかないな~